外国人介護人材受入れコラム
ヒューマンライフケア株式会社の「特定技能登録支援事業」では、長年の介護事業での実績を活かし、
介護事業者様の外国人介護人材受入れをサポートしています。
このサイトでは、外国人介護人材の受入れに関連するコラムを随時更新してまいります。
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介護の特定技能「充足率63%」に
ー26年度中に見直したい採用戦略は?

2026年9月9日(水)、出入国在留管理庁は「第14回 特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」を開催しました。
2027年4月1日の育成就労制度施行まで残り約7ヶ月。今回、介護事業者にとって最も注目したいのが、「特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針の改正に向けた作業開始」が正式な議題となったことです。
また同時に注目したいのが、公益財団法人国際人材協力機構(JITCO)が9月8日(火)に発表した、出入国在留管理庁の2026年6月末データに基づく集計結果です。これによると、介護分野の特定技能外国人の受入れ充足率は「63.0%」となったことです。
外食分野の動きから、介護はどう考える?
特定技能の19分野全体では、3月末の50.2%から52.9%へ上昇しています。なかでも外食業は98.1%、飲食料品製造業は75%超、建設は68.6%となっており、介護も比較的高い水準に位置しています。
もちろん、「63%になったから、残り37&で介護の受入れも停止される」という意味ではありません。
しかし、この4月に起きた動きは無視できません。外食分野では受入れ見込み数の上限超過への対応として、海外からの新規受入れにつながる在留資格認定証明書の交付が一時停止されています。この対応については前述の9月9日の有識者会議でも報告・検証されています。
つまり今後の外国人採用では、政府による受入れ人数の管理や制度変更そのものを採用リスクとして考える必要が出てきたということです。
2027年度からは「採用」より「育成」が重要に
そして4月に始まる「育成就労制度」。これは技能実習制度を発展的に解消し、人手不足分野において原則3年間の就労を通じて「特定技能1号」水準の人材を育成・確保する制度です。
介護分野では、2028年度末に向けた受入れ見込み数として、特定技能12万6,900人、育成就労3万3,800人が設定されています。
これは、外国人介護人材の政策が「海外から人材を受入れる制度」から、より明確に「日本国内で育て、定着させる制度」へ変わろうとしていることを示しています。
育成就労制度で受入れる→3年間で技能・日本語能力を高める→特定技能1号へ移行する→介護福祉士国家試験合格を支援するーという中長期のキャリアを見据えた人材マネジメントが、介護事業者には今後求められるということです。
厚生労働省も「介護分野の育成・キャリア形成プログラム」を示しており、育成就労外国人を受入れる法人は、育成就労計画の認定申請などを行う前に「介護分野における特定技能・育成就労協議会」へ加入し、受入れ事業所を登録した入会証明書の発行を受ける必要があります。
つまり新制度では「採用して終わり」ではなく、採用後にどのように育成するかまでが受入れ体制の重要な要素となるのです。
「転籍2年」も、定着対策とは別に考える必要が
人事・採用責任者にとって、もう一つ重要なのが転籍ルールです。
育成就労制度では、本人の意向による転籍を一定条件下で認める仕組みが導入されます。介護分野では、継続した利用者がいる対人支援サービスという業務特性や人材確保の観点から、介護職員処遇改善加算の取得など一定の要件を満たす場合に限り、転籍制限期間を2年とする方針が示されています。
ここで注意したいのが「2年間は転籍されないから安心」と考えないことです。
外国人職員から選ばれる職場にならなければ、制限期間終了後の転籍リスクは残ります。給与や住環境だけでなく、日本語教育、資格取得支援制度、キャリアパス、人間関係、相談体制などを含めた定着施策が、これまで以上に重要になるでしょう。
2026年度中に見直したい「外国人採用戦略」
「介護分野の特定技能充足率が63%に達した」「2027年4月に育成就労制度がスタートする」この2つの動きを合わせて考えると、介護事業者が2026年度中に進めておきたいのは、「欠員を埋めるための採用」から「数年間かけて育成・定着させる人材投資」への転換です。
特に、
1. 現在の特定技能外国人の採用人数と、今後3年間の必要人数を把握する
2. 特定技能だけに依存しない採用ルートを構築する
3. 育成就労から特定技能への移行を想定した教育体制を整える
4. 日本語教育や介護福祉士国家試験対策を強化する
5. 外国人スタッフが長く働きたいと思える処遇・キャリアパスを整備する
といった準備は、早めに着手しておきたいところです。
そして今後、特に注視したいのが、9月9日に始まった「分野別運用方針の改正」です。
現時点(2026年9月10日現在)では、会議の議事要旨は「追って掲載予定」とされており、介護分野において具体的に何が変更されるのかはまだ明らかになっていません。
しかし、育成就労制度の開始まで、時間はそれほど残されていません。
制度が固まってから採用戦略を考えるのではなく、「特定技能で採用する」「育成就労から育てる」「介護福祉士取得まで支援して定着させる」という複数年の人材戦略を、今から設計しておくことが重要です。
外国人介護人材の確保を「採用担当者だけの課題」と捉える時代は、終わりつつあります。
これからは経営層も含めて、外国人材の採用・教育・定着・キャリア形成を一体的な経営戦略として考えられるかどうか。それが、慢性的な人材不足が続く介護業界において、中長期的な人材確保力の差となって現れてくるのではないでしょうか。
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