外国人介護人材受入れコラム
ヒューマンライフケア株式会社の「特定技能登録支援事業」では、長年の介護事業での実績を活かし、
介護事業者様の外国人介護人材受入れをサポートしています。
このサイトでは、外国人介護人材の受入れに関連するコラムを随時更新してまいります。
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6月の介護給付費分科会から読み解く
27年度報酬改定の方向性

2027年度介護報酬改定に向けた議論が、いよいよ本格化しています。
2026年6月に開催された社会保障審議会介護給付費分科会では、通所系サービスや訪問系サービスなどを対象に、現状の課題や次期改定に向けた論点整理が行われました。
今回はまだ具体的な報酬単価や加算の見直しを議論する段階ではありませんが、「どのような考え方で次期改定が進められるのか」を読み解くうえで、多くの示唆が含まれています。
特に印象的だったのは「人材不足を前提とした介護経営」と「限られた人材でサービスの質を維持・向上させる仕組みづくり」を重視する姿勢です。
本稿では、今回の議論より見えてきたポイントを整理します。
人材不足は全サービス共通の課題
6月15日(月)の分科会では、通所介護や通所リハビリテーション、短期入所生活介護などについて議論が行われました。一方、29日(月)の分科会では訪問介護や訪問看護、居宅介護支援、福祉用具貸与などが議題になりました。
サービス種別は異なるものの、共通して挙げられた課題は「人材不足」です。
訪問介護ではヘルパーの高齢化や担い手不足の深刻化、採用難に加えて、人件費や燃料費の高騰が経営を圧迫している現状が示されました。
通所介護でも、送迎や利用者宅での対応など、介護サービス提供時間以外にも多くの業務が発生しており、職員の負担増が指摘されています。
これらの議論からは、「人員配置を維持すること」だけでなく、「限られた人材でいかに持続可能な経営を実現するか」が、次期改定の大きなテーマとなっていることが伺えます。
「見えない業務」を、どう評価するか
今回、特に通所介護の議論で注目されたのが、送迎業務に関する課題です。
現場では送迎そのものだけでなく、利用者宅での乗降介助、家族への申し送り、鍵の管理、体調確認など、多くの業務が発生しています。しかし、こうした業務の多くは現在の報酬体系では十分に評価されていないとの指摘がありました。
委員からは、こうした「シャドーワーク」の実態を踏まえ、送迎に関する評価のあり方や、中山間地域など移動負担の多い地域への配慮について検討すべきとの意見が示されています。
現場の実態をより反映した報酬体系へ見直そうとする姿勢は、今後の議論でも重要なテーマとなりそうです。
加算は「増やす」から「整理する」へ
介護報酬改定では新たな加算が設けられることが注目されがちですが、今回の議論では「加算制度が複雑化しすぎている」という課題も取り上げられました。
特に小規模事業者では、算定要件が複雑であることから取得を断念するケースや、加算のための事務作業が現場の負担になっている実態が報告されています。
そのため、加算を増やすだけでなく
●要件の整理
●算定しやすい制度設計
●取得率の低い加算の見直し
など、「わかりやすく使いやすい制度」への見直しも検討課題として共有されました。
ICT・DXは「加算取得のため」ではなく、経営基盤へ
今回の分科会では、生産性向上に関する議論も繰り返し行われました。
介護記録の電子化や情報共有ツール、ICT機器の導入は、これまで加算取得のための取り組みとして語られることも少なくありませんでした。
しかし今回の議論では人材不足が進む中で、ICTやDXを経営基盤として活用していく必要性が、より強く意識されていることが読み取れます。
業務効率化によって職員の負担を軽減し、利用者と向き合う時間を確保することが、生産性向上の本来の目的であるという考え方が、今後さらに重視されていくでしょう。
人材マネジメントが報酬改定のキーワードに
これまでの介護報酬改定では、人員配置やサービス提供体制など「配置」が評価の中心でした。
しかし2027年度改定に向けた議論では、「育成」「定着」「働きやすい職場づくり」「生産性向上」といった人材マネジメントの考え方が、より重視される方向性が見えてきています。
人材不足を解消すること自体は簡単ではありません。しかし、人材が定着し、能力を発揮できる環境を整えることは、事業者が取り組める重要な経営課題です。
外国人介護人材の受入れについても、この人材マネジメントの一つとして考えることが出来ます。採用後の日本語教育や業務習得支援、介護福祉士国家試験合格に向けた支援などを計画的に行うことは、外国人職員だけでなく日本人職員も含めた組織全体の育成力向上にも繋がります。
2027年度改定に向けて、今から準備したいこと
6月の介護給付費分科会では、具体的な報酬改訂案が示されたわけではありません。しかし、「人材不足への対応」「現場の実態に即した評価」「生産性向上」「制度の簡素化」という4つの方向性は、複数のサービスで共通して議論されました。
今後は、夏から秋にかけて各サービスの具体的な論点整理が進み、年末に向けて改定の方向性が徐々に明らかになっていきます。
介護事業所にとって重要なのは、制度改定を待つことではなく、議論の方向性を踏まえて先行して準備を進めることです。
業務の棚卸しやICTの活用、人材育成の仕組みづくり、教育体制の見直しなどは、報酬改定への備えであると同時に、慢性的な人材不足に対応するための経営改善にも直結します。
2027年度介護報酬改定は「どのサービスを提供しているか」だけではなく、「どのような組織運営を行っているか」が、これまで以上に問われる改定になるかも知れません。
6月の介護給付費分科会は、その方向性を示す重要な第一歩だったと言えるでしょう。
※出典:厚生労働省「社会保障審議会介護給付費分科会(第258回・第259回)資料・議事次第」
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【2027年改定『人材マネジメント評価』対策シリーズ】
第3回 評価・収益化編
「2027年改定を増収に変える『5つの外国人材マネジメント改革』」
2026年7月30日(木)15:00~16:00開催













