外国人介護人材受入れコラム
ヒューマンライフケア株式会社の「特定技能登録支援事業」では、長年の介護事業での実績を活かし、
介護事業者様の外国人介護人材受入れをサポートしています。
このサイトでは、外国人介護人材の受入れに関連するコラムを随時更新してまいります。
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介護福祉士国家試験の「パート合格」外国人介護士は目指すべき?

第38回(令和7年度/2026年1月実施)の介護福祉士国家試験から「パート合格」が導入されます。
これは125問の試験をA・B・Cの3パートに分割し、初年度は全員が3パートすべてを受験、第39回からは不合格パートだけ再受験が可能になるものです。
合格基準は従来の「総得点方式」に加え、再受験時は「パート別方式」で判定。パート合格は2年間有効となります。
もちろん、従来通り「全パートで合格基準超え+各科目群で無得点無し」での一発合格も可能です(可能であればそちらを目指していただきたいです)。
パート構成のイメージとしては
A:介護の基本/社会の理解/人間関係・コミュニケーション/生活支援技術など
B:こころとからだのしくみ/発達と老化/認知症の理解/障害の理解/医療的ケア
C:介護過程/総合問題(事例対応)
となります。
この「パート合格」によって、外国人介護士の介護福祉士国家試験合格、ひいてはキャリア形成に影響はあるのでしょうか?
「パート合格」を目指すメリットは?
「パート合格」を目指すメリットとしては、以下のことが考えられます。
1. 学習負担を分割できる
2. 在留・就労計画との整合が取りやすい
3. EPA候補者や就労中の方の「時間切れ」リスクを緩和
4. 事業所側の育成・勤務シフトを組みやすい
1. 学習負担を分割できる
日本語や専門用語の壁がある外国人介護士でも、パートごとに計画を立てやすいことで、学習継続のハードルを下げることができます。
2. 在留・就労計画との整合が取りやすい
特定技能1号の在留期間は、通算5年まで。5年以内に全パートの合格が難しければ、まず1~2パートで確実に合格できるよう学習計画を立て、残りは翌年に集中する、といった戦略が立てやすくなります。
3. EPA候補者や就労中の方の「時間切れ」リスクを緩和
EPAは原則、4年の間に介護福祉士国家試験の合格を目指す仕組みであり、1年ごとに再受験の余地はありますが、学習時間の確保が課題となります。「パート合格」により、部分的に合格を積み上げられるのは、心理的・実務的にもメリットが大きいでしょう。
4. 事業所側の育成・勤務シフトを組みやすい
「今年はA、来年はBとCの合格を目指そう」など学習テーマを区切れるため、OJTや研修計画と連動しやすくなります。
パートごとの特徴や、注意すべき点は?
◯Aパート(60問)
[特徴]
問題数が最も多い。制度・用語・倫理観+基本技術が広く出題される
[このパートで合格しやすい人]
用語の暗記をコツコツ積み上げられる人。テキスト学習と現場経験を往復できる人。
[注意すべき点]
法制度や社会保障の語彙は、日本語学習での壁となりやすい
→語彙を積む学習時間を確保できるなら、取り切る価値が高い「得点源」になり得ます
◯Bパート(45問)
[特徴]
人体・疾患・リスク管理など「理科系」要素が多い
[このパートで合格しやすい人]
図表や因果関係で覚えることが得意な人や、医療および医療連携の現場経験がある人。
[注意すべき点]
カタカナ語や専門用語の理解が必要に。
→一気に仕上げるには時間を要するため、AまたはCで足場を作ってから狙うのが無難です
◯Cパート(20問)
[特徴]
出題数が最少。事例問題中心で、ケアプロセスの理解や、文章の把握力が鍵
[このパートで合格しやすい人]
日々の業務で「アセスメント→計画→実施→評価」を意識している人、ケーススタディで学べる環境がある人。
[注意すべき点]
設問数が長く、日本語読解の負荷が高く感じる場合がある
→短期集中で伸ばしやすい人には「最初の1本」として有力です
おすすめの攻略順としては
◯C→A→B
事例問題に自信がある人で、短期間に1パートの合格を確保したい人向け
◯A→B→C
基礎や制度をしっかり固めたい人向け。総合点のUPも狙える
◯A←→C 並走
語彙学習(Aパート)と事例演習(Cパート)を交互に進め、最後にBパートを集中的に学習
ただし、どの順番で学習する場合でも「各パート内の全科目群で、無得点はNG」であることはしっかり認識しましょう。たとえ苦手科目であっても「1問だけでも確実に正解する」ための安全策を必ず組み込むことが大切です。
学習法のヒント
最後に、外国人介護士に向けた具体的な学習法のヒントをお伝えします。
●用語→図解→短文要約
A・Bパートの専門語は「日本語」→「自分の言葉(短文)」→「図解」で三段活用しましょう。
●音読&設問パターン演習(Cパート)
長文の事例は音読し、設問の根拠となる部分に下線を引く→選択肢の消去、という流れをしっかり覚えましょう。
●現場×テキストの往復
現場のお仕事で遭遇した場面を、テキストの中の該当する単元に紐づけて復習しましょう。
合格有効期限の2年以内に全パートで合格できるよう、在留期限と勤務シフトを見ながら、具体的な学習計画を立てられるよう、法人・施設側のサポートも重要になります。
ヒューマンライフケアでは、外国人介護人材への日本語学習・介護福祉士国家試験対策など教育・研修についてのご相談を随時承っております。
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