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外国人介護人材受入れコラム

 

ヒューマンライフケア特定技能コラム バックナンバー

ヒューマンライフケア株式会社の「特定技能登録支援事業」では、長年の介護事業での実績を活かし、
介護事業者様の外国人介護人材受入れをサポートしています。
このサイトでは、外国人介護人材の受入れに関連するコラムを随時更新してまいります。

 

 

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「高齢者住まい」とケアマネジメントの見直しから考える
27年度改定

 

「高齢者住まい」とケアマネジメントの見直しから考える27年度改定

 

 

2027年度(令和9年度)の介護報酬改定に向けた議論が、いよいよ具体化してきました。

 

厚生労働省は2026年8月5日(水)、第262回社会保障審議会介護給付費分科会を開催、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び夜間対応型訪問介護」「高齢者住まいに対するサービス提供の在り方」「地域区分」などについて議論しました。

 

今回示された議論は、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅だけでなく、訪問介護、居宅介護支援、さらに介護人材の配置・採用戦略にも影響する可能性があります。

 

秋以降に本格化する改定議論を前に、介護事業者がいま押さえておきたいポイントを整理します。

 

 

 

「高齢者住まい+外部サービス」の在り方が重要論点に

住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、入居者が必要に応じて訪問介護などの介護保険サービスを利用する仕組みが広く採られています。

 

介護サービスを提供する事業者にとっては、同一建物内の多数の利用者にサービスを提供する場合、一般的な在宅訪問と比較して移動時間・コストが抑えられるという特徴があります。

 

このため現在の介護報酬でも、一定の条件に該当する訪問介護等には「同一建物減算」が設けられています。

 

8月5日の厚労省資料では、こうした制度の現状を整理したうえで、有料老人ホーム等の役割やサービス適正化の観点から、事業者の経営実態やサービス提供実態を把握し、必要な見直しを検討することが論点として示されました。

 

2027年度改定では、「同じ建物の中で効率的にサービスを提供できる場合、現在の報酬体系が適切なのか?」という視点が、改めて問われる可能性があります。

 

ただし、現段階で「同一建物減算の拡大」が決定しているわけではありません。

 

経営者として重要なのは、結論を先読みして過度に反応することではなく、自法人の同一建物利用者割合、訪問件数、サービス提供時間、職員配置、利用者1人あたりの収益構造などを把握し、どのような改定にも対応できる状態にしておくことでしょう。

 

 

 

「囲い込み」対策とケアマネジメントの独立性

もう一つ重要なのが、いわゆる「囲い込み」への対応です。

 

住宅型有料老人ホーム等の入居者について、運営法人や関連法人が提供する訪問介護等の利用が事実上前提となったり、本人のニーズ以上のサービスがケアプランに位置づけられたりする問題は、これまでも議論されてきました。

 

もちろん、同一法人・関連法人のサービスを利用すること自体が問題なのではありません。

 

問われているのは、本人の状態や希望に基づいてサービスが提供されているか、ケアマネジメントの独立性が確保されているかどうかという点です。

 

この流れの中で注目されるのが、制度改正で創設される「登録施設介護支援」「登録施設介護予防支援」です。

 

 

 

新たな「登録施設介護支援」で何が変わる?

改正制度では、中重度の要介護者を受け入れる一定の有料老人ホームについて新たな登録制度を設け、その入居者に対するケアマネジメントとして「登録施設介護支援」「登録施設介護予防支援」が創設されます。

 

ポイントは、ケアマネジャーと施設との関係性です。

 

厚生労働省がこれまでに示した資料では、ケアマネジャーが施設と対等な立場で、本人の希望、生活上の課題、心身の状況などを踏まえてケアプランを作成する仕組みが示されています。

 

これは、単なるケアマネジャー制度の変更ではありません。

 

住宅と訪問介護、訪問看護、居宅介護支援などを組み合わせて運営する法人にとっては「住宅への入居」と「介護サービスの選択」をどのように切り分け、利用者の選択権を担保するかという事業運営上の問題になります。

 

特に医療・看護・介護を高密度に提供するホスピス型住宅などでは、今後示される登録要件や人員基準、報酬体系を注意深く確認する必要があります。

 

 

 

ケアマネを「採用できる法人」であることも経営力に

この問題は、人事・採用責任者にとっても無関係ではありません。

 

8月22日(土)・23日(日)には日本介護支援専門協会の全国大会が岡山市で開催され、全国から1,100人を超える関係者が参加しました。

 

制度改正でケアマネジメントの独立性・質がより重視されれば、介護支援専門員は単なる「ケアプラン作成者」ではなく、利用者の権利を守りながら医療・介護・住宅を調整する専門職として、さらに重要性を増していくことになります。

 

一方、介護業界ではケアマネジャーの確保自体が課題となっています。

 

そのため今後は、「介護職を何人採用するか」だけでなく「ケアマネジャーを採用・育成・定着できるか」が、住宅型有料老人ホームや在宅サービスを展開する法人の成長力を左右する可能性があります。

 

2027年度の採用計画についても、前年の退職者を補充する、というだけの発想では不十分でしょう。

 

「制度改正後にどの事業を伸ばすのか、そのために、どの職種を何人確保するのか」という、経営計画と人員計画の連動が重要になります。

 

 

 

次の焦点は「関係団体等意見交換会」

そして、ここから2027年度介護報酬改定の議論は次の段階に入ります。

 

8月5日の介護給付費分科会では、従来の団体ヒアリングを発展的に見直した「令和9年度介護報酬改定に関する関係団体等意見交換会」の実施要項が議題となりました。

 

対象テーマとしては

 

介護系居宅サービス等
居住系・施設系サービス等
医療系サービス
中山間・人口減少地域

 

などが想定されています。

 

今後注目したいのは、各団体が「何を要望するか」だけではありません。

 

要望に対して、厚生労働省や分科会委員がどのような質問・指摘をするかです。

 

物価・賃金上昇、人材不足、処遇改善、生産性向上、ICT・テクノロジー活用、ケアマネジャー不足、各サービスの経営状況などについて議論が進めば、次期改定で「評価を厚くする領域」と「適正化する領域」の方向性が徐々に見えてきます。

 

 

 

2027年度改定は「プラス改定か、マイナス改定か」だけで見ない

介護報酬改定では、「改定率が何%になるのか」「基本報酬が上がるのか」に注目が集まりがちです。

 

しかし、今回の議論を見る限り、それだけでは十分ではありません。

 

高齢者住まいにおけるサービス利用の適正化、ケアマネジメントの独立性、人口減少地域のサービス提供体制など、介護サービスを「誰が・どこで・どのように提供するのか」という構造そのものが見直しの対象となっています。

 

同じ改定率でも、サービス種別や事業モデルによって経営への影響は大きく異なる可能性があります。

 

だからこそ、経営者には自社の収益構造やサービス提供体制が国の政策方向と合っているのか、今のうちに点検することが求められます。

 

そして採用責任者にも、介護職、看護職、ケアマネジャーなど「これから不足する人材」ではなく「これからの事業モデルに必要な人材」を採用する視点が必要になります。

 

2027年度介護報酬改定の具体像は現時点(2026年8月末)ではまだ固まっておらず、今後の議論によって具体的な方向性を絞り込んでいく段階です。

 

だからこそ、改定内容が確定してから対応するのではなく、今後の意見交換会や介護給付費分科会を追いながら、経営計画と人材戦略を同時に見直していくことが、2027年度改定への最も重要な準備となるでしょう。

 

 

※公開日:2026年9月1日

 

 

 


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